第一次世界大戦(西部戦線)の追悼と記憶の場所
2023年に登録された、フランス/ベルギーの世界文化遺産です。
「記憶の場所」として登録された案件で、過去の虐殺や戦争といった平和を揺るがす事案に関係するものがこう呼ばれるようです。
「記憶の場所」の世界遺産は今回3件登録されていますが、無形文化財じゃないので、ちゃんと史跡とかが構成資産になっている模様。
ユネスコはこの3件の「記憶の場所」について、「地球規模での世界遺産の役割における新たな段階を示すもの」と位置付け、「平和構築において重要な役割を果たすことができる」と語っているようです。
今回登録されたのは、第一次世界大戦における「西部戦線」に関する墓地や記念碑等の史跡や遺構等。
フランスで80か所、ベルギーで25か所の計105か所が構成資産です。
「西部戦線」は連合国とドイツ帝国との間で勃発した戦線の事で、ベルギー南部からフランス北東部にかけての700km以上に及ぶエリアで展開されました。
何年にも渡る激戦が繰り広げられ、多くの死者を出した戦線で、交戦中に多くの塹壕が掘られた事からも戦闘の激しさが分かります。
墓地は当初仮墓地だったようですが、1930年代以降になると集団墓地が築かれたようです。
また、兵士だけでなく、民間人に対しても敬意を表する石碑が建っていたり、犠牲となった方の名前が刻まれた記念碑が建てられたりもして、純粋に死者への追悼を目的とする意図が汲み取れます。
尚、登録された慰霊碑の中には戦車を飾ったもの、小銃や鉄兜等のスクラップをオブジェに転用したものも混ざっている模様。
戦車は第一次世界大戦で初めて登場し、当然ながら西部戦線にも投入されたので、慰霊碑に飾られてても不思議ではないかなぁ。
また、珍しいものではカナダ海外派遣軍の顕彰碑も世界遺産に登録されているようです。
カナダは当時イギリスの自治領でしたが、北米大陸にあるもんなので、第一次世界大戦がヨーロッパ大陸以外も巻き込んだ戦争だったという事実を如実に表しており、この案件が世界遺産が登録される意義を強化する構成資産になっています。
なんでも、「これはフランスとベルギーのみならず、関わった全ての国の共同所有物件だ」とも評されているようで。
この案件は過去に世界遺産委員会で推薦されたものの、審議が先送りになっていました。
今回の推薦にあたり、イコモスは第一次世界大戦という世界史でも重要な事柄に関する遺跡としての価値を部分的に認めていましたが、その部分とは関係が薄い構成資産については整理が必要だとして、情報照会を勧告していたようです。
本件は議事進行中に情報照会になった構成資産を削除して139か所の構成資産に絞り込む等で登録まで漕ぎ付けているようで、結構珍しい事かと思います。
通常、情報整理・関係各所との調整・調整後の検討等で時間をかける必要がある筈なので、このスピード感はヤバいですね。現に、Wikiでは「荒っぽい手法」という表記になってますし。
この案件、第一次世界大戦にも参戦し、現在戦争状態のロシアとウクライナも登録を支援したようなのですが、両国とも「東部戦線」に関連する史跡を世界遺産にしようと模索する動きを取り始めたようで、その為に支援した感じに見えますね。
…ロシアとウクライナの対立はここにも。場外乱闘みたいな感じだ。
ここの仲が良ければ共同推薦していたんだろうけどなぁ。
第一次世界大戦から2023年で105年、第二次世界大戦及び太平洋戦争からは78年を迎え、ロシアによるウクライナ侵攻も続いている中、こうした過去の大戦に関連するものも残して行こうという機運が高まっているのかもしれません。
…広島の原爆ドームも「記憶の場所」になりそうな気がするんだけど、そういう話出てるのかなあ?
そもそも第二次大戦の話がまだ出てきてないしな…。
涼しくなったと思ったら、またちょっと気温上がって来たな…。
陽気が春先のようだ。
以前のと同じようにいずれ慣れるだろうけど、違和感凄いね。
バーキンのスパイシーにんにく・ガーリックバーガー!
ガーリックペースト、フライドガーリック、ガーリックパウダーの3種類を使っていながら、あんまりガーリック臭しないのが凄い。
とてもにんにくで良き。
ダブルにすれば良かったなぁ、と思いつつ時間なかったし、まぁ仕方ない。
| 固定リンク
コメント